固定プロファイルについて

　移動プロファイルはユーザープロファイルがサーバーに保存されており、ログインするときにサーバーからクライアントマシンにプロファイルがコピーされ、ログアウトするときにクライアントマシンからサーバーに保存される。
　それに対し、固定プロファイルは移動プロファイルと似ているところがあるが、唯一違うところがログアウトするときにサーバーにプロファイルが保存されない所である。ということは、移動プロファイルがそれぞれのユーザーが個々のプロファイルを必要とするのに対し、固定プロファイルの場合にはすべてのユーザーがひとつの同じプロファイルを使うので、すべてのクライアントを同じ環境にすることが出来る。一斉指導にはもってこいの環境である。しかし、個々のユーザーが作ったデータはそのままマイドキュメントなどに保存しても次回ログオンしたときにはデータが消えてなくなってしまう。

1. 固定プロファイルの元となるユーザー（以下 「kotei」 とする）を Windows 2000 Server へのユーザー登録(GUI) の方法で登録しておく。（ローカルプロファイルとして）
   
   
2. このユーザーで、移動プロファイルでの雛形の設定と同じように元となる設定をしておく。
   
   
3. クライアントマシンにある固定プロファイルの元となるプロファイル「kotei」をプロファイルのコピーの要領でサーバーのプロファイルを置くフォルダ（\\Serv\profiles\kotei）にコピーする。図１，２はいずれもクライアントマシンでの操作である。
   
   　その際、使用を許可するユーザー/グループは「fix」というグループを指定する。(グループの作成と所属についてはこちら）
   　（「fix」グループには固定プロファイルを利用するユーザーすべてを登録しておく。）
   
   （図１）
   
   （図２）
   
   
   
4. 固定プロファイルとして利用するユーザーを Windows 2000 Server へコマンドプロンプトからの登録の要領でユーザー登録する。ただし、全員が同じプロファイル「\\Serv\profiles\kotei」を利用するので、登録するすべてのユーザのプロファイルパスは「\\Serv\profiles\kotei」となるようにしておく。
   
   
5. サーバーの固定プロファイルがあるフォルダ「D:\profiles\kotei」の中の「user.dat」の拡張子を「man」に変える。つまり、「user.dat」→「user.man」とすればよい。（この操作をしないと固定プロファイルにはならない。）
   

   	→
   （図１）		（図２）

   
   
   
   

　固定プロファイルを利用することは各ユーザーのカスタマイズを禁止して常に同じ環境を保つ場合には有効な方法であるといえる。ただし、そのままではユーザーそれぞれが作成したファイルをどうするかが問題となる。
　しかし、それぞれのユーザーが作成したファイル（普通はマイドキュメント内に保存する）をマイドキュメント用のフォルダとしてホームフォルダに設定しておけば移動プロファイル的な使い方ができる。
　プロファイルは共通の「\\Serv\profiles\kotei」に、ホームフォルダはユーザーごとの「\\Serv\mydoc\%username%」にすると良いだろう。ただし、これでも「Outlook Express」のデータがホームフォルダに設定できないので完璧とはいえない。（この点さえクリアできれば良いのだが…）