蔵王山

　　ユースホステルから駅までは20〜30分かかって、駅に着く頃にはひと汗をかいた。前日の七夕の通りだった「ハピカ名掛丁(ながけちょう)」は七夕があったとは思えない静けさだった。例によって回数券作戦で蔵王まで行くことにした。バスは満席に近いほど人が乗り、途中からは立つ人も出るほどだった。
　刈田岳山頂バス停はまさしくほぼ山頂にあり、頂上まで歩いて５分もかからないほどの距離だ。観光客ばかりで、登山姿の人はほとんどいない。ましてこんな大げさな登山靴を履いている人はまったくいない。刈田岳からはすぐ下にお釜と呼ばれる池があり、バス内の案内(テープ)では＋２℃の水温の所があるそうだ。やがてガスが出てきてお釜は見えなくなってしまった。しかしお釜沿いに歩いて熊野岳まで行く途中で時々見えるようになった。お釜付近は曇っていたので、水の色はわかりにくかった。
　12:20に地蔵岳に着いたときにロープウェイの所から、12:30発になると聞こえたので、急いで地蔵岳を駆け下りた。本来の山を楽しむ趣旨からはずれるが、いざその場になると時間が気になってしまう。やはり時間にゆとりを持って計画すべきだ。
　蔵王温泉のバスターミナルから電話で「湯殿山参篭所」に予約をとった。この参篭所は月山の参拝者のための宿であり、ある程度の物々しさがあった。すぐ近くの売店で味噌味の焼きまんじゅう(200円)を買った。この売店では流しそうめんならぬ流しそばをやっていた。