焼岳

　始めは前穂高岳で上高地に降りるつもりであったが、調子よくて思い切って奥穂高岳から西穂高岳に縦走してしまった。それならと思って焼岳まで足を運ぶことにした。焼岳は火山活動が活発なので、これまでは入山できない状況だったが、最近になって入山できるようになったので運が良かった。
　西穂山荘からの道はあまり歩く人がいないらしく、薮が所々で道に多い被さっている。しかし道はしっかりしていたので、迷うこともなく焼岳小屋に着いた。小屋からは１時間ほどで途中登山路のわきに蒸気が吹き出しているところが多く、硫黄臭い。麓から見ると五合目ぐらいから上が雲にすっぽり覆われていて、予想はしてはいたが、やはり雲の中に入ってしまった。
　頂上はかなりガスが深く、当然のことながらまわりは何も見えない。頂上といっても北側の頂に立っただけで、南側の方が高いのでいまいち満足できなかった。なお、南側の頂上はこの時は立入禁止であった。あまり登ったという感触もなく、今度全面解禁になった時にまた来たいと思う。
　下山は焼岳小屋まではそのまま戻り、小屋から上高地に降りた。上高地に着くと予想通り、人が多かった。