谷川岳

　ワンダーフォーゲル部の月例山行であった。前日の上野発の夜行列車で群馬県の土合まで行き、入山は西黒尾根登山口から谷川岳に登るもので、その後一ノ倉沢岳、茂倉岳を通って土樽駅に下りるものである。土合駅についてからはろくに休みもせず、ほとんど睡眠時間もとれずに黙々と歩き続けた。ヘッドランプの球が切れてしまってほとんど真っ暗な道を歩くことになってしまったが、幸いなことに同行したメンバーの予備球をもらったのでなんとかなった。（メーカーが違っていたが手で押さえていたので、夜が明けるまでのわずかな時間はしのぐことができた。）
　夜が明けてだんだん稜線に近付いていくと美しい紅葉が目についてきた。今までに見たこともないような、とにかく美しい紅葉であった。天神平のスキー場がそばに見え、紅葉と這松の緑のコントラストが映えて非常に美しかった。天気は朝方晴れていたが、途中ガスが出たりしてそれほど良いとはいえなかった。しかしながらとにかく紅葉の美しさだけが印象に残った。前の週でもあとの週でもダメだと思った。最高の日であった。
　しかし夜行はとても疲れた。今度はゆっくりとした日程で来てみたい山である。