祖母山

　前日に豊後竹田まで来ていて、駅近くのビジネスホテル「トラベルイン吉富」に泊まっていたので、駅前から祖母山登山口の神原に８：４０発のバスに乗った。同乗の登山者によれば、尾平から緒方に行くバスはこの日は日曜日ということで、運休というのでしかたなく神原からピストンすることになった。バスは神原の一つ手前の「上井手の上」までしか行かず、幸いここが一番都合がいいバス停らしい。
　バス停を降りると同乗のＳ氏はどんどん先に行ってしまい、自分は取り残されてしまった。マイペース、マイペース。林道歩きが長くて前日のこと（仙酔峡から宮地駅）を思い出すが、前もってある程度わかっていたのであまり気にはならなかった。五合目の小屋まではあまり急なところもなかったが、途中１カ所大きく崩れている所があって、ここは本来の道ではない所を歩いた。五合目の小屋は結構きれいで、シュラフがあれば泊まれそうなしっかりとしたもので、感じよかった。もちろん無人である。ここから頂上まではかなりの急坂があるとのことで、気を引き締めた。頂上まで行ってから昼食にできるか考えたが、ちょっと無理っぽかったので、途中でお昼にすることにした。当然Ｓ氏は先に行っている。
　頂上すぐ下でＳ氏とすれ違った。頂上ではあまり視界もなく、一部の方向しか見えなかった。頂上には１５分ほどいたが、途中で雪が降ってきた。
そのまま下山するのもつまらないので、せめて九合目の小屋には寄ってみようと思った。小屋は五合目ほどではないが何とか泊まれるような小屋で、小屋の中にテントを張っている人もいた。この小屋には先ほどのＳ氏がいて、昼食をとるところであった。自分はもう昼食をとった後なので、さきに下山することにした。五合目の小屋に下りたときには小屋の中に１人いてしばらくしてもう１人戻ってきた。２人は一緒らしい。そのうちＳ氏が到着しＳ氏は２人の人と話し始めた。自分は特に加わらなかった。Ｓ氏が飴玉をもらったりお茶をもらったりしてずいぶんうちとけているようだった。そのうちおこぼれがこちらにも回ってきた。有り難く頂く。そうこうしているうちに２５分もたってしまった。Ｓ氏は相変わらず話に夢中だ。こっちは林道歩きがいやなのでさきに下りることにした。結局Ｓ氏とは一緒に歩くことはなかった。