利尻岳

　　前日泊ったYH(ユースホステル)での話では、朝３時頃に出なくてはいけないとのこと。８時頃出ればよいと自分では考えていたので、ややびっくりした。しかし早く出ることは早く下山できることで、よいことだ。早く出ることにする。
　3:45YHを同宿の４人と一緒に出る。どうもほかの４人は自分より経験が少ないようで、４人は荷物も少ないせいかかなりのオーバーペースであった。自分はついて行くのがやっとであった。しばらくすると自分もペースに慣れてきてリズムも取れてきた。４人はしだいに強くなる風に心配そうな様子で、引き返すことも考えていたようだった。
　避難小屋に着くとしばらく様子を見てからアタックすることになった。ここからは荷物を置いてほとんど空身で歩くことにした。沓形分岐の所で中年のおじさんから「引き返さないと危ない、引き返せ」と言われ、４人は下山することになった。しかし自分はこんな風で引き下がるわけもなく、言葉を無視する形で頂上を目指した。分岐から２０分で無事頂上に到着。さすがに南峰まで行く気にもなれず北峰のみで下山した。
　ペースがよかったため、14:20のフェリーに乗れる見通しが着いた。本来は沓形コースに下りるつもりであったが、天気が悪いと言うこと、ペースが速くて鴛泊のフェリーに乗れる見通しがついたこと、などの理由で元来た道を戻ることにした。
　避難小屋に戻ると４人がいて、再び５人で歩くことになった。４人は連泊、自分一人が島を離れる。フェリーが利尻島を離れ出すと同じくして山を覆っていた雲がとれだした。