乗鞍岳

　この夏休み中にもう一度山に登りたい気持ちがあり、始めは他の山を２つほどこなしたいと思っていたが、佐原のおばさんがあやしいとのことで、とりあえず日帰りのできる山としてこの乗鞍岳を選んだ。畳平まで車で上がれることによって歩行時間を２〜３時間に減らせる利点から、以前からつなぎの山行として考えていた。

　始めは天気は良かったが、駐車場に近付くにつれてだんだん霧がでてき、畳平ではかなりガスがでていた。案の定観光客が多い。始めはよくわからずに闇雲に歩き出したので、道を間違えてしまった。いつものことである。毎度のことながら自分に腹が立つ。気を取り直して頂上に向かって出発した。
　登山道は木が一本も生えていない石と砂だけの道で、歩きづらい。とにかく人が多くていつもとはだいぶ違う。頂上（剣が峰）ではやはり人が多くてのんびりムードは全くない。東側の景色がときどき見えるが、ほかは全く見えずがっかりした。昼食をとって下山。
　これだけで帰るのもつまらないので、帰りにコロナ観測所や乗鞍岳の一角である、富士見岳や大黒岳にも足を延ばした。大黒岳から降りる途中で、なにやら畳平からの拡声器で、誰かを注意しているような感じの音が聞こえた。始めは他の人のことかと思っていたが、次第に自分のことのような気がしてきた。たぶん自分のことだったのだろう。