男体山

　二荒山神社で参拝料としてお金を取られ、お守りをもらって入山した。これまでも頂上が有料なのはあった（月山、立山）が、山全体が有料なのは初めてだ。この日は天気が良く、景色に期待が持たれた。しばらくは急な樹林の道で、やがて林道に出ると林道歩きが少しあった。林道を歩いていてふと見上げると、青空に浮かぶ紅葉が素晴らしく、来てよかったと感じる。林道歩きが終わった後は再び急な道だ。しだいに視界が開けてきて、眼下の中禅寺湖が美しく見える。皇海山らしき山も見える。いよいよ頂上近くになると火山の山らしく火山性の砂の道となった。
　頂上からは西に前日登った奥白根山がよく見え、北に女峰山、太郎山、南に中禅寺湖が美しく見えた。風が時々強く、１０月の風は冷たい。頂上より少し西側に行くと、眼下に戦場ヶ原も見え、とにかく景色がよかった。あまり下調べをしていなかったので山の同定もできず、やや残念だったが、まあ良しとする。
　この日からプロ野球日本シリーズが開幕され、西武と巨人の対戦が行われた。ラジオを聴きながら下山することにした。この日の試合は西武が王者の力を見せて大勝した。（結局この年は巨人が日本一になったが。）
　中禅寺湖付近は紅葉の真っ盛りで、天気も良いので車で中禅寺湖の南側に行ってみた。中禅寺湖に赤や黄色の衣装を着飾った男体山が美しく映り、改めて紅葉の美しさにうっとりした。華厳の滝にも立ち寄ってみたが、ガスのためにほとんど見えなかった。音はするが姿はかすかに見えるだけであった。小学校６年生の時の修学旅行ではほとんど流れていなかった水が、この日はあのときの分まで流れているようでとにかく音は大きかった。