霧島山

　今回の九州山行は本来ののんびり登山とは違って、時間に縛られたものになってしまった。幸い久住山とこの霧島山とは中１日あいていて移動日にしたのでいい休養になった。おかげで霧島山は楽に歩くことができた。
　えびの高原から韓国岳、獅子戸岳、新燃岳、高千穂河原、高千穂の峰、再び高千穂河原と縦走するもので、１年前は火山活動のため、新燃岳周辺が立入禁止になっていた所である。しかし平成５年の春に全面立ち入りが認められたため、ちょうどよかった。この機会を逃すとまたいつ歩けるかわからない所だ。運良くこの日はとてもいい天気である。しかし、北の方向以外はあまり視界がよくない。ちょうど春霞のようだ。
　登山路は宿泊した「からくに荘」からすぐの所にあり、えびの高原のバス停よりも少し得をした。韓国岳への道は相変わらず雪や氷のある道で、歩きにくかったが登りなのでアイゼンをつけることもなく歩けた。霧島連峰は一種独特の山々で、火山博物館のようだ。
　新燃岳は火口にエメラルドグリーンの火口湖があって、硫黄の臭いがぷんぷんしている。今は静かだが、数年前に活動があったとは思えない。
高千穂河原に降りついて、時間もちょうどいいので（12:30）昼食にしたが、ここも店で食べることにした。辛いといわれたカレーライス。でも辛くなかった。店の人の話だと、タクシーで霧島神宮まで2〜3,000円ほどかかるそうだ。高い。まあ高千穂の峰に行って来ての様子でまた考えればよいと思って13:00に高千穂の峰に登った。
　高千穂の峰への道は富士山のようにガラガラの道で、とても歩きにくかった。頂上には日の丸が翻っているとのことだったが、この日はなかった。でもしばらくしたら小屋の管理人がきて、正月用にか、しめ飾りを天の逆鉾のまわりに付けに来た。相変わらず霞がかかった状態で、開聞岳はもちろん、桜島も見えなかった。
　高千穂河原に着いてどうしようか考えたが、思い切ってヒッチハイクしてみることにした。ここは幸い、観光できている人が多いので、ダメ元でアタックした。一人目はダメだった。しばらく考えていたら、アベック風の２人が「写真を撮ってください」と頼みにきたので、これ幸いと車に乗せてもらえるか頼んでみた。乗せてもらえた。ラッキー。始めは霧島神宮までのような感じだったが、結局霧島神宮駅まで乗せてもらえることになった。タクシー代として1,000円を渡そうとしたが受け取らなかったので悪かったなあと思いながらも内心ラッキーと思った。アベックさんありがとう。