恵那山

　本当は前日（１１月３日）から３日間で荒島岳、伊吹山を登る予定であったが、冬型の気圧配置が強まり、急きょ予定を変更して中央アルプスの恵那山に登ることにした。やはり季節風の影響か、前日に雪が降ったようだ。
　黒井沢登山口ではやや雲が多かったものの、晴れていた。登山口からすぐの休憩小屋の１５分ほど上あたりから雪が見られるようになってきた。野熊ノ池は小さい池で、水たまりのような池であった。ここからは唐松の葉で敷き詰められた黄金色の道がしばらく続いた。晩秋のたたずまいが何ともいい雰囲気を醸し出していた。これが山歩きの楽しみのひとつといっても過言ではない。
　やがて稜線に出ると風が強くなってきて、雪もかなり多くなってきた。頂上のわずか下ではかなりの雪があり、前日の雪がどんなものかが想像できる。
　恵那山の山頂避難小屋にはかなり多くの人がいた。空木岳とは大違い。恵那山の頂上は避難小屋から１０分ぐらいで、頂上といった感じではない。再び避難小屋に戻って昼飯にした。小屋の中はすでに人がいっぱいで中に入ることはできないくらいだった。やや寒いものの、天気が良かったため外で昼食をとることにした。小屋のまわりには多くの人たちが昼食を楽しんでいる。小屋裏の大きな岩に登ってまわりを見渡したりしてのんびりと過ごした。
　午後にもなると前日の雪がかなり溶けてきて、下るときには元来た道を戻ったが、樹林帯は解けた雪が降ってきて雨のようだった。