朝日岳

　あまり早く出発するつもりはなかったが、トイレから戻ったらすでに部屋の他の人たち（５人）はすでに出発しており、ゆっくりするのもなんか落ち着かないので、早く出ることにした。結局4:45に出発した。同部屋の５人のうち４人は２組の中年夫婦だ。ともに自分と同じコースだ。
　途中ひょっこりと沢に出たのでここで朝食をとった。４人に追いついた。こっちは一人なので夫婦者に比べればペースは速い。鳥原山より手前で完全に抜き去った。鳥原小屋からは大小２つの朝日岳がよく見えた。
　大朝日岳の手前の銀玉水は縦走路からもすぐで、水量も豊富、味も良かった。多くの人が食事をとったりしていた。大朝日岳の頂上からは前日に泊まった朝日鉱泉のナチュラリストの家が見えた。前日の夕方にナチュラリストの家から見た大朝日岳を思い出した。

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　左沢(あてらざわ)駅からはマイクロバスで朝日鉱泉に向かった。朝日鉱泉に着くと多くの登山者でにぎわっていた。ナチュラリストの家で宿帳に名前を書くときに自分の家の近所の住所が書かれていた。結局その人には会えなかった。しかし横浜市瀬谷区の中年夫婦と同じ部屋で、その旦那さんとたまたまベランダで大朝日岳を眺めた。頂上の右側に小屋らしいものが見えた。夕日は頂上近くに沈んだ。

金玉水は残雪が多くてどこだかわからなかった。まさか残雪からの水ではないとは思うが…。西朝日岳の頂上は縦走路からは少し離れているが、面倒がらずに行ってみる。ガスが出ていて大朝日岳は見えなかった。
　竜門小屋には15:00に着いたが、かなり多くの人でいっぱいだった。しかし何とかして２階の狭いスペースに入れてもらった。その後遅くなってから十数人の団体が来て、さらに狭くなった。自分の隣の若い人はテントがあるということで、幕営すると言って外に出てしまった。中には冬期出入り口の所に移動した人もいて、狭いため、扉を開けたまま一夜を過ごすようだった。幸いにも夕方には穏やかに晴れてきた。
　夜が明けるとガスが濃く、雨も時々降るような天候となってしまった。冬期出入り口付近にいた人はどうやって一夜を過ごしたのだろうか。
　雪が多いせいもあってか、高山植物はそれほど多くはなかった。それでも寒江山あたりはいくつかの花が咲いていた。以東岳からは迂回ルートを通って大鳥池に下りた。大鳥池からの道はブナの大木が多くあり、いい雰囲気だった。