阿寒岳

　　雄阿寒岳と雌阿寒岳はかなり離れていて、２日に分けて登ることにした。８月５日に雄阿寒岳に登った。阿寒湖には摩周駅（旧弟子屈駅）からバスで入った。
雄阿寒岳の登山口（滝口）には11:10頃に着き、かなり遅い入山になった。しばらくは樹林帯のきつい登りが続いた。１合、２合・・・かなり間隔が広いようだ。５合目で突然空が開けた。８合目ぐらいの感じだ。何をもって５合目とするかよくわからない。ここからははっきりと阿寒湖が見えた。
５合目から頂上までは“合”の間隔が狭く、８合目で頂上とさほど変わらない高さであった。ここには昭和１８年１０月から２１年１０月まで気象観測所があったとされる碑があった。９合目は８合目と頂上との鞍部にあり、“合”は少なくとも高さでないことは言えそうだ。
　頂上からはパンケトーとペンケトーが見える。阿寒湖は少しだけ見える。この山は“合目”の看板がはっきりしていて、気持ちがいい。この山は土曜日であるにも関わらず人が少なくて寂しかった。滝口登山口のそばにある太郎湖と次郎湖は静かで時間があればのんびりしたいものだ。滝口から阿寒湖までは歩いた。３０分位で行けるかと思ったが５０分位かかった。途中ライダーからの挨拶がとても嬉しかった。
　雌阿寒岳へは雌阿寒温泉から登った。３合目ぐらいで森林限界となり、大きな這松に変わった。７合目あたりで阿寒湖が見え、かなり離れている感じがした。頂上では阿寒湖とその隣に雄阿寒岳が見える。手前には今も活発な火口が見えて絵になる。後ろは雌阿寒岳中心の大きな火口があり、かなりの蒸気を吹き上げている。阿寒富士はこの蒸気のためにほとんど見えない。風向きが変われば見えるかもしれない。
　バスの時間まで余裕があり、阿寒富士に登るか迷う。阿寒富士に登るほど時間があるか、計算してみる。細かいコースタイムがなくて勘で計算する。４０〜５０分位で行って来れれば間に合いそうだ。微妙だ。カットするか心の中で葛藤する。悩む。しかし「○○三山」というような言葉があるように雄阿寒岳、雌阿寒岳、阿寒富士、の三山がここは「阿寒三山」とすれば、是非とも登っておくべきであると結論する。後で後悔しても始まらない。そう決まるとダメで元々のつもりでダッシュで登り始める。分岐に荷物を置いたのでかなり速く歩けた。細かい砂の道で歩きにくい。頂上はガスで何も見えなかった。
下りは富士山の砂走りのように走るように下りる。分岐に戻ったときは時間に間に合うか心配になった。後は頑張るだけだ。
　オンネトーに着いたときにはバスの発車１０分前だった。息が切れて体全体で呼吸した。それとは対照的にオンネトーは静かだった。