会津駒ヶ岳

　前日に桧枝岐の民宿に宿を取っていたので、前日のうちに登山口まで車で下見しておいた。登山口には何台か車が止められそうで、林道歩きがカットできそうだ。
　朝起きると雨が降っていた。天気予報でも「明日は雨」とは言っていたが、はずれることを期待していたが残念ながら当たってしまった。頂上まで登れるか心配だったが、何とかなるだろうと言ういつもの楽観的な考えで登り始める。思っていたほど天気は悪くはなく、高度が上がるにつれてむしろ回復傾向になってきた。
　駒ノ小屋に着くころには雨はほとんどやんでいた。とは言っても濃い霧が目の前にたなびき、視界はほとんどゼロだ。目の前の池さえよく見えない。遠景の展望は始めから期待していなかったが、せめて頂上付近の景色ぐらいは見たいものだ。
　始めに中門岳に向かう。途中に会津駒ヶ岳の頂上への分岐があったが、ここでは無視して通り過ぎた。中門岳への稜線はアップダウンの少ないいい雰囲気の道だ。もう少し視界がよければと思う。チングルマの花がまだたくさん咲いているところがあった。残雪もわずかではあったが道に覆い被さっているところもあり、この年の雪の多さを改めて感じる。
　やがて中門岳に近付くと何人かの人の話し声が聞こえてきた。中高年のグループが頂上の手前の池で記念写真を撮ったりしながら休憩しているところだった。
　帰りも同じルートをとる。ただし今度は駒ヶ岳に登るので少しは違うが。
　駒ヶ岳の頂上は薮に覆われていてまわりがよく見えない。最もこんな日なので開けていても同じだろうが。しかし太くて大きい立派な頂上を示す柱が立っていた。再び小屋に戻る。
　小屋は完全予約制ということで、小屋番がいないときはどうなるのかと思ったが、宿泊するところはしっかりしたシャッターでしめられていたがその横の部屋は避難小屋のように数人の人が休憩できるスペースがある。寝具や食事の支度さえしてくれば、予約しなくても何とかなる感じだ。
この小屋には自分以外にも何人かが入れ替わり立ち替わり出入りしていた。その中には女子学生風の２人がいた。予約しているようで、小屋番が登ってくるのを待っているようだった。
　下山し始めてすぐに５，６人の男女の中年グループが登ってきた。やはりこの日は小屋に泊まるようだ。
　会津駒ヶ岳は前日が平ヶ岳だったせいか、思ったよりも楽に登れた。頂上付近からの眺めがよければ最高のものとなると思うが。